介護士が正社員登用を目指すうえでよくぶつかる問題が、非正規で勤務していた頃との労働環境の違いです。夜勤を担当する機会が多くなるなどシフトが厳しくなるのに加えて、責任のある立場・仕事を任せられる機会も多くなります。そのため心身の負担が大きくなり、なかなか厳しい環境で働かなくてはならない状況になることも多いのです。
もうひとつの問題は、厳しくなった勤務環境と収入面のギャップです。簡単に言えば「仕事に対して収入が少なくて割に合わない」という問題を抱えがちなのです。収入増は正社員登用の大きな目的のひとつですから、このギャップはせっかく正社員登用を実現したメリットを大きく損ねてしまいます。
こうした問題を改善するには、やはり正社員登用を目指す前にその職場における正社員の勤務環境や立場を確認しておくのが最も重要です。特にパートで長く勤務していた職場なら正社員がどんな環境で働いているのか、職場に満足しているのかどうかを確認しやすいものです。日頃パート勤務で働くだけでは見てこない職場の事情や雰囲気なども確認しておくようにしましょう。
改善策としては、どうしてもシフトが厳しい場合には上司と相談して変更してもらうのが一番建設的です。しかし、まずは本人もシフトに耐えられるよう生活環境を改めるといった意識も必要になるでしょう。
また職場の同僚とコミュニケーションを図ってシフトを融通し合うなど、お互いに支え合うような関係を築いていくのもポイントです。これは非正規の勤務にはない重要な部分なので、有効な改善策のひとつとして覚えておきたいところです。