未だにパートタイマーなどの非正規労働者が多い業界の一つが、介護業界です。
もちろん正社員として働く介護士もいますが、管理職などの実務ではない分野に集中している点が特徴です。これは、介護業界の離職率の高さや扶養控除内で働きたいという労働者のニーズも関係しています。
しかしながら、近年は大学の福祉系学部や福祉系専門学校の拡充が広まっており、高校生の進路として実学志向も高まりつつあります。進路としての介護業界は必然的に正規雇用を目指す学生が多くなってきます。そのため、今後は介護業界においても正社員登用が活発に進むのかもしれません。
介護業界において正社員として働く大きなメリットとしては、中長期的な人生設計ができることと、昇給やキャリアアップが望めることです。特に、中長期的な人生設計については、パートにはない安定感が正社員における最大のメリットであると言えます。また、昇給やキャリアアップも正社員だからこその特徴です。そのため、正社員登用制度のある職場では、パートから正社員へ雇用の切り替えを目指す方もいます。
しかしながら、他の業界に比べると介護業界の正社員はまだまだ給与水準が低い傾向にあります。これからはデジタルトランスフォーメーションなどの働き方改革を積極的に推し進めていく時代なので、給与水準以外にも働きやすさが改善されていくかもしれません。
なかなか給与水準を上げることは難しいのですが、介護業界は特にやりがいのある仕事であり、今後もその需要が途絶えることはなく成長分野であると言えるのです。